大好きな漫画家、入江亜季さんの短編作品集『旅』を読みました。
いろんな時代・いろんな場所の、ちょっと不思議な13の物語に出会えます。
ほんの数ページの短い作品も多いけど、スケールは壮大。
10代の頃、萩尾望都や竹宮惠子、坂田靖子…その他たくさんの、自由で豊かなマンガ作品に出会ったときの、何やら世界がうわーっと開けたような感覚を思い出しました。
最終話、60数ページの作品『トキの旅』は読み応えがあります。
少女トキと師匠の二人旅を描いた物語。
誰かを『育てる』ことに対する師匠の態度にグッときました。
(息子が小さいうちに読みたかった!)
巻末の付録(イラストや作品解説)も楽しいです。
入江作品にハマったきっかけは、『北北西に雲と往け』(現在5巻まで出ています)。
これは1巻
主人公はアイスランド在住の青年、慧(ケイ)。
機械の「声」が聴ける、愛車はジムニー、職業は探偵の17歳。
なかなか破天荒な設定ですが・・・私はあっさり受け入れましたよ。
何しろ面白いので。
探偵活劇といった風情の巻あり、まるごとアイスランドの観光案内な巻あり。
新刊が出るたびにグイグイ読んでしまいます。
ケイはもちろんのこと、ケイの祖父ジャックやヒロインのリリアなど、登場人物がそれぞれに魅力的。
アイスランドの自然や文化が、「住んでたの?」っていうくらい詳しく描かれているのも興味深いです。
裏表紙のイラストも楽しい♪ この巻は食品
そのうえ、あろうことかサイコパスミステリーの要素まで盛り込まれているのですよ。
今のところ、「サイコパスなの?何かの間違いなの?」とヤキモキしながら読んでます。
続きが気になる・・・
何はともあれ、読んだらもれなくアイスランドに行きたくなる作品です。