私は、特別鳥好きというわけではありません。
何なら、クチバシにビクついて彼らと触れ合うのもままならないビビりです。
「366日の誕生鳥辞典ー世界の美しい鳥ー」
小宮輝之・著 倉内渚・絵 いろは出版
でもなぜか、鳥のフォルムには惹かれるのです。
羽とクチバシのあるあの姿、あの形、世界に約1万種いるというバリエーション。
見ていて飽きがきません。
そんな鳥たちを、「誕生鳥」という新鮮な切り口で選んで並べたのが本書です。
ていうか、「誕生鳥」なんて初めて聞いたんですけど?
気になってスマホでサクッと検索してみると、ありました。
「誰が決めたかははっきりしないが、ツイッターなどで広まった」とされる誕生鳥一覧。
それによると、私の誕生鳥(6/25)は、「オーストラリア ガマグチヨタカ 貪欲」。
貪欲ですか・・・
では本書の誕生鳥は?というと、著者の小宮さんセレクトのようです。
・その鳥と関わりのある国の独立記念日などに合わせて(国鳥だったり、国旗に描かれていたり)
・季節や月日との関わりからその日にふさわしい鳥を
・宝石の名がついた鳥(サファイアハチドリなど)なら、誕生石に合わせて
という風に、著者が選んだ1年366日の誕生鳥が並びます。
その選定作業、楽しそう!
「誕生菓子」とか、「誕生魚」とか、「誕生本」とか、そのジャンル好きのメンバーであーだこーだ言いながら勝手にセレクトする会、盛り上がりそうです。
100パー途中で挫折しそうですけど。
パラパラとこの辞典のページをめくっていると、「いや、366日分よく選んだなあ。ほんっとに鳥好きなんだなあ。」と思います。
さて、鳥類への愛あふれる(と私は感じる)本書によると、私の誕生鳥は「コトドリ」。
こんな鳥です
解説がまた程よくて、「私の誕生鳥、コトドリってヤツでさ、スズメなのに体長1mらしいのよ。しかも鳴きまねチャンピオン!」とか言って、友人知人に披露したくなるウンチクが、読みやすい文章でつづられています。
さらにイラストがとても素敵。かわいい。
かわいらしく見えるようデフォルメされた絵柄ではないのです。
ごく写実的なイラストなのですが、何ともいえぬ温かみと愛嬌があります。
イラスト担当の倉内さんも鳥好き、というのがうなずける雰囲気。
イラストを眺めて癒されるもよし。
家族や友人の誕生鳥をチェックして、話のタネにするもよし。
こんな楽しみ方が似合います
寝る間を惜しんで読みふける読書とは、また違う楽しみ方ができる本だと思います。